URUSHIの仕事 23 (2011.1.1−2011.12.31)

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1.1(土)

〔紐胎杯〕熱湯を注ぐ。また2個から漏れの音がしたが、気泡が見えず、特定できず。
*一個ずつ注いで確かめるべきと思った。
〔乾漆食籠〕入り隅を研ぎ合わせる。
足りない所に下地を付ける。
〔乾漆鉢〕高台付近に麻縄を下地に埋めて、固定する。

1.2(日)

〔紐胎杯〕熱湯を1個ずつ注ぐ。小さく漏れる音が1個からした。
その1個・・・内側に下地付け。
内底に貼った麻布の境の断が目立つ所にも下地。
〔乾漆食籠〕入り隅の位置を作図でチェックしなおす。
入り隅を研ぎ合わせる。
まだ残る凹み気味のところに下地。
懸け子・・・布目摺り。
〔乾漆鉢〕下地付け2回目。

1.3(月)

〔紐胎杯〕下地を付けたところを空研ぎ。
(17個)内側に灯油で薄めた生漆を吸わせる。
〔乾漆食籠〕入り隅の位置をチェックし直し、合わせ研ぎ。
凹みが残る所に下地を付ける。
懸け子・・・空研ぎ。
〔乾漆鉢〕麻縄を貼った上に下地箆付け。

1.4(火)

〔紐胎杯〕熱湯注ぎをすると、またいくつかから音???
怪しそうな所を下地で埋めておく。
(夜)外側、黒漆で中塗り。
〔乾漆食籠〕入り隅の位置をチェックし直し、合わせ研ぎ。
身…内脇を研ぎこむ。内隅、見付きも。立ち上がり端付近も。
布が出た所や凹みが残る所に下地。
蓋…内脇を、端幅の狂い過ぎを目で見ながら、研ぎこむ。
布が出た所や凹みが残る所に下地。
懸け子…蚊帳布貼り5枚目。
〔乾漆鉢〕昨日の下地の厚過ぎる所、不硬化なので、削り取り、湿りへ。
(夜)麻縄のところに下地を箆で付ける(厚くならないように)。

1.9(日)

〔紐胎杯〕内側を鑢で研ぐ。
外側を金ブラシで艶消し。裏底にあるピンホールのような所に下地。
〔乾漆食籠〕懸け子・・・何度か、空研ぎをして、加温湿を繰り返して、乾かす。
今日、目の細かめの麻布貼り6枚目。
蓋・身・・・入り隅の中央線を作図すると、直線ではない所があったので、修正する。
凹み気味のところなどに下地。
〔乾漆鉢〕荷造り用の麻紐で高台を埋め、今日、2回目の紐目埋め。
〔乾漆小箱〕内側を少し研ぎ、端幅の狭い所など、下地で作る。

1.10(月)

〔紐胎杯〕内側、黒で中塗り。1回目。
〔乾漆食籠〕懸け子(雄型からの素地用)・・・身に懸けると、小さすぎたので、足りない所をチェックし、足りなすぎる所に細い麻紐、それなりに足りない所にこくそを付ける。
懸け子(雌型からの素地用)・・・空研ぎするも、昨日の麻布貼りの乾きは良くない。
蓋・身・・・入り隅の中心線が直線になるように研ぐ。
蓋の外脇なども研ぐ。足りない所に下地。
〔乾漆鉢〕朝、空研ぎするも、乾きよくない。加温湿。
夜、こくそで紐目埋め。
〔乾漆小箱〕主に内側を砥石で研ぐ。
凹みなどに下地。

1.15(土)

〔紐胎杯〕内底のガタガタをノミで削ったり、下地を付けたりしていた。
内側をヤスリで研ぐ。
外側に黒で中塗り(2回目)。
〔乾漆食籠〕懸け子(雄型用)・・・外縁周りに細いラミー紐を巻くなど(少し小さすぎたので)。
懸け子(雌型用)・・・月曜に目の細かめの麻布貼り6枚目。
今日、目の細かい麻布貼り7枚目。
〔乾漆鉢〕高台の内側の凹みを何回か埋めるが、まだまだ。

1.23(日)

〔紐胎杯〕内側の中塗りを2回(計3回)し、外側の縮みを研ぎ潰していた。
今日、外側に黒漆で3回目の中塗り。
〔乾漆食籠〕懸け子(雌型用)・・・目摺り、下地付け。今日、2回目。
懸け子(雄型用)・・・素地に合わせて、削ったり、下地などを付けたり、、、
〔乾漆小箱〕内側の中塗り。今日、外側の中塗り。
〔乾漆鉢〕高台の内側の凹みをまだ埋め続ける。

1.29(土)

〔紐胎杯〕外側の縮み跡を下地で埋めていたのを、研ぎ、艶消し。
外側に黒漆で4回目の中塗り。
〔乾漆食籠〕懸け子(雌型用)・・・木曜までに下地付け4回。今日からファンヒーターの前で熱処理開始。
〔乾漆鉢〕水曜に麻布貼り1回目。金曜に布目摺り。

2.2(水)

〔紐胎杯〕日曜に内側に朱を塗ったが、今夜になっても光ったまま。
〔乾漆食籠〕身の腰付近に和紙を貼り、少しふくらみをつけようとしている。
〔乾漆鉢〕日曜に糊で固めていない麻布貼り2枚目。
月・火と空研ぎするも、乾き悪かったが、今日は乾いていたので、こくそで布目摺り。

2.6(日)

〔紐胎杯〕金曜夜、外側に朱塗り。
〔乾漆食籠〕(雄型より)懸け子・・・なかなか合わないので、蓋の内側を研ぎこむなど。
〔乾漆鉢〕昨日、内側に糊で固めてない麻布貼り。3枚目。
〔乾漆小箱〕合口の擦り合わせ研ぎなど。足りない所に錆。

2.11(金)

〔紐胎杯〕内底に貝粉で模様をつけていた。
昨晩までに内側をヤスリで研ぐ。
今日、内側に透き漆を塗る。少しして、錫粉を筒で蒔く。
〔乾漆食籠〕(雄型より)懸け子・・・蓋を被せるとひっかるところを研ぎ潰す。
外縁周りなどに錆をつける。
蓋の内側で研いだ所のうち、布が出た所に錆。
(雌型より)和紙を貼って形に変化を作った所を空研ぎ。
〔乾漆鉢〕こくそで布目摺りをしていた後、今日、蚊帳布貼り。4枚目。
〔乾漆小箱〕合口の擦り合わせ研ぎなど。足りない所に錆。

2.12(土)

〔紐胎杯〕内側をヤスリで研ぐ。外側をサンドボールで艶消し。
外側に透き漆塗り。
〔乾漆食籠〕(雄型より)懸け子・・・蓋との関係でまだ引っかかる所を研ぐなど。
錆を足りないところにつける。
(雌型より)身の和紙を貼った付近に錆下地付け。
蓋の肩付近に錆下地付け。
〔乾漆鉢〕空研ぎするも、乾き悪し。
〔乾漆小箱〕まだ少し合口に隙間が見えるので、錆をつける。

2.13(日)

〔紐胎杯〕内側に透き漆塗り。
〔乾漆小箱〕合口の擦り合わせ研ぎ。
内側を研ぐ。
内側に透き漆塗り(合口端まで)。*紐胎杯を塗るついでに。
〔乾漆食籠〕(雄型より)懸け子・・・水研ぎ。足りない所に錆付け。
(雌型より)外脇の錆下地を研ぐ。また錆下地を付ける。
〔乾漆鉢〕(朝)空研ぎ。 (夜)こくそで布目摺り。

2.20(日)

〔紐胎杯〕金曜夜から土曜日にかけて外側を塗ったが、今日見ると小さい縮みが半分くらいに発生。
研ぎ破り、艶消し(暫く湿りへ)。
外側に透き漆3回目(上塗りの予定だったが、縮みを削った痕が残っていて、いくつかは駄目だろう)。
〔乾漆鉢〕今日、麻布貼り6枚目。

3.6(日)

〔紐胎杯〕*素地に弾力性が残るのに、端付近に亀裂は発生し、修理。
その付近の塗り直しをしてから、外側の上塗り。
昨日、内側の上塗り。
桐箱の箱書き、添付文の印刷など。
〔乾漆鉢〕麻布貼り7枚目。
昨日、布目摺り。
〔乾漆食籠〕今日、雌型用の懸け子を石膏原型から外す。
身の立ち上がり端に載せ、はみ出し部分を金切り鋏で切る。
蓋を被せると引っかかるので、鋏や切り出しで削ったり、空研ぎしたりして調整。
〔乾漆小箱〕今日、外側を砥石で研ぐ。
合口付近の形が出来ていないので、錆をつける。

3.13(日)

〔乾漆食籠〕懸け子・・・少し大きすぎるところを削る。
ガタができているので、厚みを薄くするため、ハンドルーターで削る。
〔乾漆小箱〕砥石で研ぐ。
合口の隙間や角に切り子地をつける。
*昨日、杯に熱湯を3回入れ、臭い抜き。
鉢にも熱湯を入れ、熱処理。

3.20(日) 一週間にしていたこと

〔乾漆食籠〕懸け子が懸かるよう、身の立ち上がり端と擦り合わせ研ぎ(地の粉と水)。
蓋が嵌るよう、蓋の内側を研いだり、懸け子の外縁を研ぎこんだり、、、
欠けているところなどに錆。
身の外脇にラミー糸を花弁的に貼ってみたりしていた。
〔乾漆鉢〕昨日、石膏雌型を壊し、型から抜く(離型剤が薄かったのか、なかなか石膏がはがれず)。
端幅が広すぎるので(見た目3mmほどか?)、丸ノミや切り出し刀で削る。
端の外回りを丸やすりで彫り、細いラミー紐を巻く。

3.21(月)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型より素地)昨日に続いて外側を静岡炭で研ぐ。
甲を朱、その他を透き漆で塗る。
*ゴムの吸盤から外れたり、手から落ちていったりと、蓋・身とも塗っている途中に落としてしまう。
懸け子・・・地研ぎし、表側に中塗り。
(石膏雌型より素地)懸け子の隙間が裏側の削りすぎと分かり、切り子地をつける。
ラミー糸を貼った段を切り子地で埋める。
〔乾漆小箱〕研ぎ足りなかったので、荒砥などで研ぎこむ。
内側に中塗り。
〔乾漆鉢〕昨日の切り子地付けを空研ぎ。縄目の一部、不硬化。
昨日以外の凹みや穴を切り子地で埋める。

3.26(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型より素地)蓋の内側を研ぎ、黒漆で塗る。
懸け子の裏側に黒漆を塗る。
〔乾漆小箱〕外側に黒漆を塗る。

3.27(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型より素地)*昨日の黒塗り、縮みがひどい。温めても粘るので、灯油などで薄めるしかないかも。
少し研いでおく。
*乾漆小箱の方は、少々の縮みで済んだが、縮みの所を研いでおく。
(石膏雌型よりの素地)懸け子の裏を、立ち上がり端と擦り合わせ研ぎ。
蓋と身を重ねて、入り隅を研ぎ合わせる。錆を見る。
懸け子の裏底の周囲に中の太さのラミー紐を巻き、高台を作り始める。
〔乾漆鉢〕荒砥などで大体研ぐ。
内腰付近に布の浮きが見えたので、切り取り、刻苧で埋める。
高台など、凹みが残り続けているので、切り子地で埋める。

4.3(日) 一週間の仕事

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)蓋…内側の縮みを徐々に潰し、今日、内側に黒漆塗り。
懸け子…裏の外腰の形を下地などで揃える作業3回するも、まだガタガタ。
表側に黒漆塗り。
(石膏雌型よりの素地)高台のところ(ラミー紐巻き)に下地をつけるなど。
位置をそろえるための定規を作り、入り隅など出すぎのところを削り、足りなすぎる所に下地。
〔乾漆鉢〕凹みの残る内腰付近や高台などに少しずつ下地をつけていた。
〔乾漆小箱〕内側を研ぎながら、外の縮みもできるだけ研ぎ潰す。
身の合口端がなかなか滑らかにならないので、薄く下地を付けたり、蓋と擦り合わせ研ぎをしたり、、、
内側に黒漆塗り。
*黒漆にかなり皮が張っていたので布で漉してかかる。
灯油で少し柔らかくしてから塗る。

4.9(土)

*黄口朱30gを練り朱漆を作り、今までのと混ぜて漉す。
〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)懸け子…外腰の形を切り子地で作り、研ぎを繰り返す。
今日、裏側に黒漆塗り。
(石膏雌型よりの素地)懸け子…外腰の形作り。
〔乾漆鉢〕凹みを切り子地で埋める。
〔乾漆小箱〕合わせ研ぎ。外側を少し研ぐ。

4.10(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)懸け子…(午前)外腰付近と表側を研ぐ。錆を見る。
(夕)錆を研ぎ、表側に黒漆を塗る。
(石膏雌型よりの素地)懸け子…(午前)外腰付近(高台)の形を切り子地で作る。
(夕)蓋と身を合わせ、入り隅が直線に見えるように、確かめながら研ぐ。
〔乾漆鉢〕地研ぎし、内側から外腰辺りまで、黒漆を塗る。
〔乾漆小箱〕もう少し艶消しをしてから、外側に黒漆を塗る。

4.17(日) 1週間の仕事

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)外側を静岡炭で研ぐ。
蓋…肩付近で朱と透き漆をぼかし塗り。
身…透き漆塗り(溜め塗り)。
懸け子…朱塗り。
(石膏雌型よりの素地〕懸け子…形直しなど。
裏側に漆塗り。
*蓋と身は、下地のまま、ほとんど停止状態。
〔乾漆小箱〕外側を静岡炭で研ぐ。
小さ目の箱…朱で上塗り。
少し大きめの箱…透き漆を外側に塗る。
〔乾漆鉢〕地研ぎをしたり、凹みなどを埋めたりしていた。
外側に漆塗り。

4.23(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)外側を静岡炭で研ぐ。
外側を上塗り(蓋は朱と透き漆のぼかし塗り、身は透き漆塗り、懸け子は朱)。
*先週に上塗りしたつもりが、縮みが少々あり、塗り直す。
〔乾漆小箱〕合口の隙間が残るのを直すためにいろいろやっているが、上手くいかないまま。

4.29(金)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)内側(蓋・身)、裏底(懸け子)を静岡炭で研ぐ。
日本産漆で上塗り。
*床の水拭き・掃除機かけや素地の上塗り前の刷毛によるゴミ取りなど、できるかぎりのことをしたが、それでも大き目のゴミがいくつか入ってしまう。

5.1(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)静岡炭で蝋色研ぎをする。
*ゴミが目立ち、なかなか研ぎつぶれない。
〔乾漆小箱〕合口合わせのための錆付け、山科地の粉蒔き、蓋の押し付け。4回目。
〔乾漆鉢〕内側を名倉砥で研ぎ、朱塗り。
*土曜に外側を黒で塗っていた。外のレリーフ模様の所を名倉砥で研ぎ、形を整える。

5.2(月)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)蝋色研ぎの続き・・・蝋色炭、クリスタル#1500, 2000研ぎ。
灯油で少し薄めた生正味漆を吸わせる。
〔乾漆小箱〕擦り合わせ研ぎ。
身の合口端を整えるため、錆を薄くつける。
〔乾漆鉢〕内側を名倉砥で研ぐ。レリーフ模様の所も研ぎ、線が見えるようにする。
内側に朱を塗る。

5.4(水)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)昨日、胴擦り。摺りの拭き切り1回目。
今朝・今夕・・・朱の部分に摺りの拭き切り2回目・3回目。
*家族で飛騨大鍾乳洞へ行きました(所謂連休中の一日だけの休み)。

5.5(木)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)(朝)摺りの拭き切り朱4回目。身、2回目。
(夕)摺りの拭き切り朱5回目。(蓋の側面は2回目)
〔乾漆小箱〕擦り合わせ研ぎ。まだ微妙に合わない。
外側の合わせ研ぎ。
見た目に狂っている端幅を揃えるため、錆をつける。
*縄胎椀・紐胎杯などの艶消しをするが、なかなか艶が消えない。

5.7(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)昨晩までに朱の所は摺り拭き切り6回目。透き漆は2回。
(午後)摺りの仮落しをする。
*エタノールで拭くと、朱の所は光って艶があったが、透き漆のほうは眠たい感じ。
摺り渡し。
(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・端の形の定規をこのところ削っていた。
見た目に狭い所に定規をガムテープで固定し、錆をつける。
〔乾漆小箱〕合わせ研ぎ(擦り合せ)など。
外側を静岡炭で研ぐなど。

5.8(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雄型よりの素地)摺り落し。
(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・入り隅の位置を同心円・36等分の中心線の作図に合わせる。
作図にあわせるように素地に線を引き、中心を出す。
すると高台の位置も、辺の位置も入り隅の位置も、同心円的には狂っていると気づく。
削ったりして、同心円的に揃うようにしようとしたが、まだまだ修正が必要。
*縄胎椀などの外側を透き漆で上塗り。(乾きの遅いというのを混ぜてみたが、乾きは早い)
小箱(黒)、乾漆鉢にも塗る。
*小箱(朱)に朱を塗る。

5.15(日)

〔乾漆小箱〕外側に朱一組と黒一組を塗る。
*乾漆鉢・チューリップ形の紐盃の内側にも朱を塗る。

5.22(日) 一週間の仕事

〔乾漆小箱〕木曜夜に内側に黒漆を上塗。
*乾漆鉢の外側にも塗る。
*土曜日に砺波市美術館へ搬入。
〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・裏側の中心からコンパスで入り隅の位置を確かめ、それに両面テープで固定した形定規に沿わせて錆をつける。
*今日は高岡市美術館の当番。

5.27(金)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・中心を見つけて、表側と裏側から位置を確かめると、どうも合っていない。
*作図的に中心を見つける方法自体がはっきりしていない。
*漆の仕事でさえなかなか合わないのに、石膏の仕事で正確にできるのだろうか、自分には。

5.28(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・(朝)コンパスで中心からの距離が足りない感じのところをチェックし、切り子地をつける。
(夕)端の内側の出すぎている所を丸ノミで削る。
外腰の足りない所や内腰の足りない所に切り子地をつける。
蓋・身・・・内側に少し厚めの紙を挟んでずれにくくし、入り隅に漆桶の蓋紙押さえのプラスチックをはめて直線になるようにし、それから1ミリほど離して別のプラスチックの押さえを置く。
それを基準に小さい砥石で直線になるように入り隅を研ぐ。
入り隅の両側付近も少し研ぎ、全体が直線に見えるように努める。
入り隅の形ができていないところや、面などが凹んで見えるところに切り子地をつける。
*形の修正に使った刃物の切れが悪くなっていたので、研ぎ直したり、箆先をつけたりしてかかる。

5.29(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・身の立ち上がり端と懸かりの裏を擦り合わせ研ぎ。
外腰の形などを錆下地で作る。
蓋・身・・・入り隅の合わせ研ぎ(続き)。
外脇を研ぐ。肩付近も研ぐ。
凹みなどに錆下地を付ける。

6.5(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)蓋と身の合わせ研ぎ。
ガムテープで固定して、鉛筆で直線の目安をつけ、研ぎ合わせてみる。
懸け子の狂いをコンパスで確かめると、相変わらず少しずつ違っている。

6.11(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)蓋と身の合わせ研ぎ。
*ガムテープで固定して、二方向より。
足りない所などに錆付け。

6.12(日)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)懸け子・・・端の水平研ぎ。身の立ち上がり端と擦り合せ研ぎ。
端の幅を揃えるため、幅定規のようなものを作り、錆で作り始める。
身・・・外側の錆で形を直した所などを研ぐ。凹みに錆。
蓋・・・外脇と肩付近を研ぎこむ。布がかなり出たので、錆を薄くつける。凹みにも錆。

6.19(日) 一週間の仕事

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)蓋・身・・・擦り合わせ研ぎ。外形合わせ研ぎ。
外側を地研ぎ。生漆を吸わせる。
今日、外側を研ぎなおし、黒漆塗り。
夕、錆をみる。

6.25(土)

〔乾漆食籠〕(石膏雌型よりの素地)入り隅などの形あわせ作業、中塗。
今日は、支部部会研究会の後、錆で形直しなど。

7.10(日)

〔乾漆食籠〕金曜夜、内側or裏側に黒漆塗り。
土曜日、内側などを研ぎ、内or裏側に黒漆塗り。
今日、外側を研ぎ、朱と黒を塗る。

7.16(土)

〔乾漆食籠〕静岡炭で研ぎ、外側に漆塗り。

7.17(日)

〔乾漆食籠〕静岡炭で研ぎ、内側に漆塗り。
*昨日の朱・黒とも、朝には乾いていた。

7.18(月)

〔乾漆食籠〕*朝、全く乾いていず(53%ほど)、下に水を含ませたスポンジを置く。
昼頃、多少艶が落ち始めたかな、という程度。
途中、1時間ほどずつ、通電し、加湿で65%ほど。
午後2時頃、やっと艶が落ち始めるも、触ると湿っぽい。
注意しながら、外側を少しずつ静岡炭で研ぎ始める。

8.7(日)

支部展の懸け子・・・研ぎ破った朱の蝋色は、色ムラ程度になったので、それでよいことにした。
*摺り重ね6回の後摺りの仮落とし、摺り1回摺り落とし。
裏側も蝋色仕上げにし、摺り1回摺り落とし。

8.15(月)

*することがないままではいけないので、糊漆を作り、漉す。

8.16(火)

*乾漆用刷毛先を直し、叩く。
*丸っぽい水草の葉を思い出しながら、粘土で形を作る。
石膏雌型取り。

8.20(土)

粘土原型を元に石膏雌型を計4個、一個は雄型にした。

8.21(日)

石膏原型を削って、ガタガタをなくす。

8.28(日)

cadで作図した1/4の図を合わせ、一枚の作図を作る。
塩ビの2ミリ厚の板に張り、糸鋸盤や糸鋸で大体の形に切り取る。
ヤスリで削り、形を整え始める。

9.4(日)

〔乾漆小皿〕離型剤のアラビアゴム3回塗る。
昨日しっとりしていたのが乾いたので、下地付け1回目。
〔乾漆盛器〕塩化ビニールの型をヤスリで削る。

9.10(土)

〔乾漆小皿〕今日までに下地付け3回。
〔乾漆盛器〕側面の形定規を糸鋸で切り、ヤスリを少しかける。
〔夫婦椀〕今日までに螺旋模様の所を彫ったり削ったりして少し低くした。
下地でラミー紐を貼る。
*模様の線を直した所(彫ってしまったが、レリーフ模様にしない所)は、ラミー糸を埋める。

9.11(日)

〔乾漆小皿〕(午前)空研ぎ。  (夕)下地付け4回目。
〔夫婦椀〕(午前)空研ぎ。  (夕)ラミー紐の片側に下地を付ける(埋める)。
〔乾漆盛器〕側面の形定規を削る。
ベニヤ板とアクリル板を円形に切り取る(裏底の平面を作るため)が、縁はガタガタ。
高さを揃える為の棒を切り、枠の形に組み合わせられるようにする(粘土の節約のためにも)。

9.18(日)

〔乾漆小皿〕昨日、麻布貼り1枚目。
今日、空研ぎ。余分の布を切り取る。
〔夫婦椀〕昨日、紐貼り付近を研ぎ、全体に生漆を吸わせ、拭き取る。
今日、艶消しをし、内側から外少しまで、透き漆で中塗。
*紐盃の上塗を5個する。
〔乾漆盛器〕側面の定規の腰付近になるはずの所を熱で少し丸くしてみる。

支えを作る。

9.19(月)

〔乾漆小皿〕布目摺り

9.25(日)

〔夫婦椀〕内側と外少しの艶消しをし、黒漆を塗る。
*縄胎椀の内側にも黒漆塗り。
*金・土と伝統工芸展などで上京していました。

10.2(日)

〔夫婦椀〕木曜夜に内から端の外のラミー紐巻きのところまで朱塗り。
今日、外側に透き・黒漆塗。
*総布貼り椀の外側に透き・黒漆で上塗。
〔乾漆小皿〕蚊帳布貼り(2回目)

10.10(月)

〔夫婦椀〕桜の花びらの形に貝を切り抜く。
螺旋模様との関係でどう並べるか考えたりする。
透き漆を所々に塗り、少し時間を置いて貝を貼るが、まだ粘りが足りなかったようだ。
〔乾漆小皿〕木曜日ぐらいに布目摺り。
蚊帳布貼り(3回目)

10.15(土)

〔乾漆盛器〕ずっと何もしないままだったが、引き箆の裏側を斜めに削り、刃物の雰囲気に近づける。
粘土原型を彫塑用粘土で作る。
石膏雌型取り。
〔夫婦椀〕名前を朱漆で書き、12号焼き丸粉を蒔く。
貝の周囲に灯油で薄めた朱を薄く塗り、貝の浮きを少し埋めたり、段を埋めたりする。
(今日)貝の付近の朱を研ぎ、艶消し。 端の上などに黒漆を指で塗る。
〔乾漆小皿〕布目摺り。

10.16(日)

〔乾漆盛器〕粘土を取り出し、雌型を修正。カリ石鹸を離型剤として塗る。
石膏雄型取り。
(時間を置いて)石膏雌型を壊し、雄型を取り出す。
〔夫婦椀〕金粉を灯油で薄めた朱漆で固める。
貝の付近に朱漆を薄く塗り、浮きを埋めたりする。
〔乾漆小皿〕麻布貼り4枚目。(蚊帳布)

10.23(日)

〔乾漆盛器〕大体、形を整える。水分が抜けるのを待つ。
*雌型の底と腰付近が残ったので、低い立ち上がりで端を作り、皿の原型とする。
〔夫婦椀〕貝の浮いた隙間を朱漆で何回か埋める。
昨日、外側に透き漆を塗る。
今日、貝剥きをして、透き漆を内側に塗る。
〔乾漆小皿〕麻布貼り5枚目(薄い麻布)。

10.30(日)

〔夫婦椀〕名前の金蒔絵を研ぎだし、胴擦り。生正味漆摺りこみ。
〔乾漆小皿〕昨日、布目摺り。今日空研ぎするも、少し乾き不足の感じ。
〔乾漆干菓子盆〕この一週間で、側面の形の定規を二つ作ったので、それぞれ石膏雄型・雌型を作る。

11.3(木)

〔夫婦椀〕熱湯を入れ、痩せこみ促進。
外側を静岡炭で研ぐ。内側も少々。
*乾漆盛器・干菓子盆などにアラビアゴムを塗る(離型剤)。
*最後に作った干菓子盆は、石膏から水分が抜けきっていないので、そのまま。
*修理途中のまま数年間使っていた卓を研ぐ。
縮みがひどいので、荒砥でまず潰す。ペーパー#360, 500研ぎ。静岡炭でも一部研ぐ。
ベンガラ漆を作り、天板と縁周りを塗ろうとしたが、漉し紙からなかなか垂れて来ず、上手くいかず。

11.6(日)

*ベンガラ朱は、ゴミだらけだが、塗り自体の失敗はなかった。
〔乾漆小皿〕下地つけ1回目。
*乾漆盛器・大皿・干菓子盆(雄型・雌型)に下地つけ1回目。
*離型剤のアラビアゴムが、連日の雨のせいで湿気を吸い湿っぽくなっていたので、ファンヒーターで乾かしてかかる。
*もう一組の干菓子盆(雄型・雌型)にアラビアゴム塗り2回。

11.19(土)

*乾漆作品の下地つけ・・・大体5回ほどつけ、後は麻布貼りの予定。
*小皿の方は、ほぼ素地作り完了。
〔夫婦椀〕上塗が内外ともゴミが目立ち、蝋色研ぎ、胴擦り、摺り1回目。

11.26(土)

*夫婦椀の方は、摺り落としの後、摺りの拭き切り2回で完成とした。
*乾漆の素地作りの方は、石膏雄型の身付けに目の細かい麻布を貼っただけ。
糊漆がなくなっていたので、今日作る。

11.27(日)

〔乾漆盛器〕目が細かめの麻布を貼る。1枚目(身付けは2枚目)。
*大きい器なので、側面の貼り方が難しかった。
〔干菓子盆〕(M1、M2)目の細かめの麻布貼り1枚目(身付けは2枚目)。
(F1)目の細かめの麻布貼り1枚目。
*M:石膏雄型。 F:石膏雌型。

12.11(日)

〔乾漆盛器〕目が細かめの麻布を貼る。2枚目(身付けは3枚目)。
*側面は数枚に分けて貼る。
〔干菓子盆〕(M1、M2)目の細かめの麻布貼り2枚目(身付けは3枚目)。
(F1)目の細かめの麻布貼り2枚目。
(F2)麻布を一枚貼ってあったのに、布目摺り。
〔乾漆大皿〕麻布を一枚貼ってあったのに布目摺り。

12.12(月)

*糊を煮て作り、生漆と混ぜて、糊漆を作り、蚊帳で漉す。

12.18(日)

*まだ部屋の片づけが続き、夕方から空研ぎ少々。
〔乾漆盛器〕布目摺りしてあったのを空研ぎすると、入り隅のほとんどに浮き。
削り取り、こくそで埋める。
*大皿とF2は目の粗い麻布貼り(2枚目)がしてあったのを空研ぎ。

12.25(日)

23日に麻布貼り3枚目など。

12.31(土)

〔乾漆盛器〕蚊帳布貼り4枚目(身付きは5枚目)。
〔干菓子盆〕(M1)(M2)(F1)蚊帳布貼り4枚目。
〔干菓子盆〕(F2)糊の効いていない麻布貼り3枚目。
〔乾漆大皿〕糊の効いていない麻布貼り3枚目。
〔乾漆小皿〕(5個)石膏がファンヒーターの熱で割れたりしていたので水につけ、型から抜く。
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